ティエリ・エルメス
1801年、ドイツ(当時はフランス領のため、国籍はフランス)のクレフェルドで生まれたエルメスの創業者:ティエリ・エルメスは、13歳でパリの馬具屋の見習いになりました。
当時のブルボン王朝は、馬車輸送が盛んで華やかな時代でした。そこで馬具作りは将来期待される職業だったのです。ティエリ・エルメスは、馬具屋で引き具(ハーネス)作りを習得し、次はなめし革や鞍作りなどを習得するために他の町へと行くことになりました。
1837年、ティエリ・エルメスは36歳でパリのバス・デュ・ランバール通りに高級馬具製造工房を開きました。これが「エルメス社」の原点となります。馬車を持つことが当時のステータスとなっていたため、工房は繁盛しました。
男性も女性も馬を操り、次第に鞍屋は上流階級者が集まるサロンのような場所になっていきました。さらに、ナポレオン3世の御用達になり、貴族や王族もティエリ・エルメスの工房から馬具を調達していました。それにより、宝石、ブーツ、室内装飾項目などの製造も始まりました。
1867年、第二回パリ万博に鞍を出品したティエリ・エルメスは、銀メダルを獲得しました。この時、息子であるエミール・シャルル・エルメスは、これを機会に、卸業、直接販売業をする鞍屋になることを勧めたが、ティエリ・エルメスはその意見を聞き入れようともしませんでした。